梅雨時ですね

今年は梅雨入りがやや早かったようです。しとしと雨が降り続く年もありますが、今年は晴れ間も多く暑くなったり、急に雨模様で風も強かったりと幾分男性型の梅雨でしょうか。梅雨時はなんとなく気分が滅入りがち。でも日はかなり長くなっていますので、上手な時間の使い方をしたいですね。

さて、今年もワクチンを上手に利用して病気を防いでいきましょう。風疹の予防接種(第5期)が始まっています。子供の時期に風疹予防接種が抜けていた年代の男性には風疹抗体価検査のクーポンが届きます。無料で抗体検査が受けられますので早めに受診しましょう。大人でも感染するといろいろな問題が起きてきます。また65才から5才刻みの年齢で肺炎球菌予防注射の案内も届きます。初めての方は国や自治体からの補助が出ますので受けておきましょう。

高齢化時代の医療~どのような医療になるのか

地域医療構想が2025年問題を前に策定されています。団塊の世代が大挙して後期高齢者となる時代、生産年齢人口は減少し高齢者が圧倒的に増加する時代、医療はどうあるべきかを、真剣に検討するべき時でしょう。
山形県ではこの構想を受けて10年後に入院病床を約2500床ほど減らす予定です。この中には高齢者の療養病床160床も含まれます。つまり具合が悪くても高齢者は入院ではなく在宅療養を強いられることになります。そして在宅療養=往診の需要が山形県全体で1日あたり1030人増えるだろうといわれています。開業医が在宅医療を相当頑張らないと実現が困難な数字です。

急性期病院から回復期病院を経て在宅へ戻る。在宅では必要に応じて訪問診療や訪問看護、まだ訪問介護やデイサービス、ショートステイを利用し時にはレスパイト入院をしながら、悪化の際にはすぐ急性期病院を利用できる体制をとる~これらをスムースに適切に行っていくことが理想ですが—。
それにはマネージメントするケアマネさんの能力と努力が大事です。
どのような医療介護のサービスが適切で必要なものか、患者の状態の把握と家族のキーパーソンとの相談・交渉も必要です。

住み慣れた町で住み慣れた環境でできるだけ長く暮らすのは理想ではありますが、現実はそう甘くなく、高齢者夫婦の家族が老々介護を行っていたり、配偶者が認知症でありパートナーが必死の思いで在宅介護を続けている認々介護も多く見受けられます。これら高齢者の子息たちは、離れて暮らしている場合も多く、まして若い夫婦でも共働きで介護力としてはあてにできないことも多いようです。子育て世代は経済的にも余裕がない人たちが多いのです。さらに最近は離婚により母子家庭、父子家庭も増えており経済的に苦しく、貧困といってもおかしくない生活を送っています。
これらを考慮すれば、国が提唱する「地域で支える社会」といってもできることには限界があることを認識してほしいと思わざるをえません。

H28年度インフルエンザ予防接種について

平成28年度

インフルエンザワクチン

予防接種のお知らせ

10月 11 日より開始します

お電話で予約ないし

受付までお申し出下さい

 

認知症の介護について

厚生労働省は平成24年にオレンジプランを公表しました。これは、理念として認知症の人は、精神科病院や施設を利用せざるを得ないという考え方を改め、認知症になっても住み慣れた地域で暮らし続ける事ができる社会をめざすと述べられています。それには、地域で医療、介護サービス、日常生活支援サービスが包活的に提供される体制をめざす。また具体的に早期診断、早期対応などのポイントが示されています。認知症が他人事でならぬ自分の事になった時、自分の老後をどう生きますか?問われてこれまで通り普通に自宅で生きたいでしょう?と問いかけているのですが、誰しもこれに異論はないでしょう。しかし、在宅生活に要する費用は入院入所より高額かもしれないと考える時、この施策の財源はどうするのかと疑問も生じます。在宅を支える訪問医療、訪問看護、介護などの医療資源が十分でない自治体では果たして在宅での老々介護や認知症同士の認々介護、共働き夫婦が日中いない状態での在宅介護などのケースにどう対応するのでしょう。国の医療介護の予算切り詰めの中、こういった施策を自治体や地域社会、また医療者の犠牲心に丸投げしてしまうのでは医療崩壊そして地域社会の崩壊にもつながりかねません。安心して認知症患者が暮らせる施設の充実も大事な課題であると思います。

ヘリコバクター・ピロリ菌の除菌適応拡大

胃粘膜に住み着き、胃炎や胃十二指腸潰瘍、またMALTリンパ腫や血栓性血小板減少性紫斑病、ひいては胃がんの原因ともなるピロリ菌に対する除菌療法が拡大されました。これまで、胃十二指腸潰瘍、MALTリンパ腫、TTP(紫斑病)、早期胃がんの内視鏡手術後にのみ認められていました。今回の改正で、上部消化管内視鏡(胃カメラ)を行い慢性(萎縮性)胃炎と診断され、かつピロリ菌陽性が確認されれば、抗生物質などによるピロリ菌の除菌が保険で認められるようになりました。これは、慢性の胃炎が胃がんの発生母地となるため、将来の胃がん発生を食い止めるためです。日本人の胃がんの大部分はピロリ菌が引き起こす慢性胃炎によって粘膜が萎縮変性するためと考えられており、除菌することによって胃がんの発生が格段に減少することが期待されています。